Powered By Blogger

2011年8月24日水曜日

煙草をすう男

※この投稿は6月に書いて下書き保存していたものです

先日読んだエッセイ集の中で心にとまった
河合隼雄さんが書いた「煙草をすう男」

そこには次のようなことが書いてありました

心理療法のひとつである箱庭療法は、
治療を受けに来た人に箱庭を作ってもらうのだが
その作品の中にその人の想像力が発揮されてくると、
それによって自己治癒の力が活性化され、
自らの力で治っていくのである。

中略

アメリカ・インディアンのジョシュア族には二人の創造主がいる。
一人は色々と努力を重ねて人間や動物を作ろうとするがいずれも失敗。
名無しのもう一人は三日間煙草を吸い続けていると、
そのうちに家が出現し、美女が現れ、そこから先住民全ての種族が生じた。


この神話の眼目は、真の創造というものは、
外見的によくわかるような努力からではなく、
むしろ、徹底した無為から生まれる、ということである。

中略

煙草をやめることに熱心になり過ぎて、
「煙草をすう態度」まで失くしてしまうと
それは人間のたましいには悪いのではないだろうか。


正しことをしようとやっきになって努力しすぎると
大切なものが失われてしまう。


日本の子どもたちも、親や教師から正しいことを押しつけられ過ぎて
創造性を失っているのではないだろうかと。


この話を読んだときに
私はエクアドルで「正しいことを教えようとやっきになってはいないか」と
エクアドルで緩やかに流れる時間や空間、彼らの価値観を
傍らでだまって見守ることができずにいた自分にハッとしました

創造性から生まれる自己治癒力によって問題が解決されていく

来年度は、エクアドルの先生方をもっと信じて
みんなの創造力を発揮させられるような活動をしたいなぁ

0 件のコメント: