明後日に控えた第1回研究授業にかかわって
2週間ほど前から1年生の授業作りをサポートしています
担任の先生は、昨年から先生になったばかり
しかも、教員養成過程ではなく心理療法が専攻だったので
学級経営や授業作りに関しては知識が乏しい彼女
互いの授業を見あう機会がなく
一人担任のエクアドルの養護学校では
指導の質を向上させる先生同士の学び合いの場が
全くと言っていいほどないのが現状です
そこで今回は「研究授業」の機会をつかって
障がいがある子どもたちの主体的な学びをどう導いていくか
そのために単元や授業をどう組み立てていくか
私の提案をベースに担任の先生と二人で探ってみました
先週からスタートした本単元「ミゲル君の牧場訪問」(←日本語にすると堅っ。。。)
月曜から金曜まで、5種類の家畜を世話するミゲル君が登場するお話(手作り紙芝居)を聞いて
ミゲル君の牧場を訪問するためのバスや家畜をみんなで作って
車掌さんになったりお客さんになったりしながら牧場を訪問する
最後には本物のバスに乗って、近くの広場(牧場だったらもっといい)にお出かけする
そんな流れの単元です
どうしてバスを作るの?
バスでどこに行くの?
ミゲル君はどんな動物を飼ってるの?
ミゲル君は牛さんのお乳をどうやって搾るの?
ニワトリさんはどうやってご飯を食べるの? etc…
回を重ねる毎に、子どもたちは先生の問いかけに応えられるようになってきました
全ての質問に「黄色」と答えていたコルネリアちゃんも
今日はしっかり「にわとり~」「こーこっこっこっこ」って答えています
質問と応答のやり取りが成り立たなかったオスカル君も
「牛さんはどう鳴くの?」と聞かれて「ぶぅ~ぶぅ~」と答えました
頑固で逃げるのが上手なダリオ君も
進んで車掌さんに立候補しました
小児マヒで車いすに乗るアナベルちゃんも
先生に支えられながら、段ボールバスに乗車して羊さんのところまで足を動かしました
他5人の子どもたちも皆、それぞれの成長が見られる今日でした
放課後、担任の若い先生が「子どもたちの成長がすごくうれしい一日だった」と
今日の感想を私に話してくれました
たとえ3歩進んで2歩下がったしても
その1歩の前進が障がい児教育の喜びです
そんな教師の喜びややりがいを先生達自身が感じられる瞬間を
ひとつでも多くつくるお手伝いができれば
あと5カ月、頑張ります!